こんにちは!
モリエコ事務スタッフ、ことりです。
前回ざっくりとSDGsの目標1「貧困をなくそう」について書かせていただきました。
なぜ目標1の達成を目指すべきかというと、約7億560万人は1.9ドル未満(日本円で約218円)の
極度の貧困状態で暮らしています。
この人類の約10人に1人が「極度の貧困」状態に置かれているという事実は
「誰ひとり取り残さない」というSDGsの目標があるからです。
前回の貧困問題に繋がるお話ですが、今回は目標2「飢餓をゼロに」について
①SDGs目標2「飢餓をゼロに」に関しての現状
②建設業として取り組めること
③モリエコが取り組んでいること、取り組めること
の3点について書いていきたいと思います。
飢餓とは、十分な食べ物を食べられずに栄養不足になり、健康を保つことができなくなった状態のことをいいます。
世界では約6.9億人が飢餓に苦しんでいます。
これは世界の人口の11人に1人の割合で、飢餓に苦しむ人の多くは、開発途上国の農村部などに住む人たちです。
また、これから世界の人口がさらに増えていくといわれています。
その結果、2050年には今と比べて食料が1.7倍も必要になるという予想もあります。
飢餓が最も広がっている地域はアフリカです。
どの地域でも飢餓に苦しむ人の割合がゆっくりと増えています。
そのため今後の人口増加と食料生産の供給が不安定になることで飢餓人口が今よりも増えてしまうという予想があります。
また、飢餓人口が最も多いのはアジアで(特に南アジア)
3.8億人以上もの人が飢餓で苦しんでいます。
開発途上国では就学年齢の子ども6,600万人が空腹のまま学校に通っています。
アフリカだけでも、その人数は2,300万人います。
子どもが飢餓になってしまうと、病気とたたかう力が弱くなって、命を落としてしまうこともあります。
また飢餓状態の妊婦さんが出産した場合、生まれた赤ちゃんはすでに栄養不足で、無事に出産できても、その後に亡くなってしまう場合が少なくありません。
飢餓で子どもたちの成長が遅れたり,亡くなったりすることは,その国の成長や発展の遅れにもつながります。
飢餓が起こってしまう原因は様々です。
世界で食料不足に苦しむ人たちの8割以上は、自然災害が発生しやすい場所で生活しています。
地震や津波、洪水や干ばつなどが起きると、農作物や田畑が被害を受けてしまいます。
家や仕事もなくなってしまい、食料を手に入れることが難しくなります。
そして、農業をするために必要な道具や作物も失ってしまい、食料の安定供給にも打撃を与えてしまいます。
気候変動による台風や集中豪雨、森林火災などによる被害も増えており、開発途上国で農業を営む人たちに大きな影響を与えています。
世界で飢餓に苦しむ人たちのうち、約4.9億人は、紛争地域に暮らす人たちです。
紛争が起きると、家や農地などをすべて捨てて避難しなくてはなりません。
そうすると、食料の確保が困難になり、飢餓状態になってしまいます。
途上国の農業技術が低いという問題もあります。
農業技術が低いと農作物が少ししか取れず、十分な食料が確保できません。
また、農作物の肥料にするために、隣の森を燃やして新しい農地をつくる「焼き畑農業」を行うなど、大切な森を失っている地域もあります。
交通が整っていなかったり、貯蔵や保存施設が十分でなかったりするなど、生産したものを適切に運び供給ができないことも、飢餓を生み出す原因になっています。
では、飢餓で苦しむ人たちを助け、世界中の人たちが安心して食料を得られるようにするにはどうしたらよいでしょうか?
食料や栄養を届ける援助も、もちろん重要ですが、世界の農家の大半を占める開発途上国の農家が、援助に頼らず自分たちで必要な量の食べ物を生産できるようになることが、飢餓の問題の解決につながっていくのではないかと思います。
日本の飢餓の現状はどうなのでしょうか。
「豊かな日本では飢餓なんてない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、2016年には食糧不足によって亡くなられた方が15人いたと記録されています。
日本では、「相対的貧困層の飢餓」というものが問題視されています。
「相対的貧困」というのは、その国の基準において貧しい状態を指します。
日本では15%の人が相対的貧困状態にあると言われていて、特に家庭内の子どもが満足に食事を得られないことが社会問題となっています。
十分に食べることができず、栄養失調や病気にかかりやすくなる子どもが増えてしまっています。
日本の場合、見た目だけではその人が相対的貧困にあるかは気付きにくいです。
なぜかというと、携帯電話や服など身なりを整える分、食費を削っている場合が多いからです。
また近年では、一人暮らしの大学生が、食費を削って生活し栄養が偏ってしまっていることも最近注目されています。
今後、こういった飢餓を少しずつなくせるようにモリエコでも取り組めることを考えてみました。
ここから「飢餓」をテーマに様々な観点から、建設業として取り組めることを考えていきます。
飢餓の深刻な原因に地震や津波、洪水や干ばつなどの自然災害や気候変動による台風や集中豪雨、森林火災などによる被害があります。
そこで私が考えた「建設業として取り組めること」は以下です。
・災害から住居や食料の貯蔵や保存場所を守ることのできる建物の建設
・災害後でもすぐに再建できるように建築のノウハウを伝える
生活基盤を作るためのインフラの整備も重要です。
そこで私が考えた「建設業として取り組めること」は以下です。
・道路や井戸、用水路や排水路、ため池やダムなどのかんがい設備の建設や修復工事の支援
・上記の設備工事のために労働を呼びかけ、労働者には対価として食料や現金を配給する。
個人では「食事は残さず食べる(主任)」「冷蔵庫内の賞味期限を考えて買い物をする(事務員)」など1人ひとりが考えて行動していることもありますが、モリエコで取り組んでいること、取り組めることを私なりに考えてみました。
モリエコでは施工場所によって各々で昼食を外出先で食べることが多いです。
しかし社長も現場職の担当者も事務所内で昼食を食べることもあります。
その際は同じ東大阪市内のモリエコの事務所の近くにある定食屋さんで定食を注文して配達してもらっています。
そのお店では白ご飯の量を増量、減量することもでき1人ひとりにあった食事量を注文することができます。
飢餓問題とは少し遠いかもしれませんが、会社で働きながら食事の心配をすることなく、温かくて美味しい食事をみんなで食べることができるのは、とても良い環境だと思っています。
日本の農業用水を支えている用水路やダムなどのかんがい設備は様々な社会・経済に役割を発揮しています。
しかし、これらの設備の多くが耐用年数を重ねていて、老朽化によって更新時期を迎えています。
そのため施設の効率的な保持と修復工事が必要となっています。
モリエコの防水技術や建設業のノウハウを生かして日本の農業を支える設備の建設や修復工事に携われればと思いました。
私も含め世界中のみんなが家族のために食料を充分に確保したいと思っていると思います。
しかし、人々に飢餓の影響が出ているとSDGsも達成することができません。
飢餓を無くすことが経済や健康、教育、平等、そして社会発展に良い影響を与えてくれ、SDGsにも繋がるのではと思いました。
飢餓問題は遠い国の話ではなく、日本でも相対的貧困層の飢餓など見えていないだけで、とても身近な問題になっています。
「残さず食べる」、「食べられないのなら買わない」など1人ひとりができることを継続していくことが飢餓問題の解決への一歩になるのではと思います。