こんにちは！
モリエコ事務スタッフのことりです。
普段、当たり前のように耳にしている言葉でも、実はあまりよく語源を知らない言葉ってありますよね。
今回取り上げる言葉は「うだつが上がらない」です。
みなさん「うだつ」ってなにかご存じですか？
私も教えてもらうまでなにか知りませんでした。
そんな「うだつが上がらない」を今回は掘り下げて解説したいと思います。
実は「うだつ」は建築用語です。
瓦のある日本家屋の屋根に取り付けられる「小屋根のついた防火壁」や「梁の上に立てて棟木を支える短い柱」のことをいいます。
今では、ほとんど見ることができませんが、昔ながらの日本家屋には残っているところもあります。
【うだつが上がらない】の意味は「地位・生活などがよくならない。ぱっとしない。」です。
出世がなかなかできないことや金銭的にうまくいかないことを表す慣用句です。
｢ぱっとしない｣や｢運がない｣という意味もあり、仕事や私生活がうまくいっていない様子を表す時に広く使用されます。
似た意味の言葉に「泣かず飛ばず」や「芽が出ない」、「日の目を見ない」などがあります。
【うだつが上がらない】には、大きく分けて2種類の語源があります。
1つ目は、｢うだつ｣を｢卯建｣と書く場合の語源です。
江戸時代のころ、隣り合った町家の境目に作られた防火壁が｢卯建(うだつ)｣と呼ばれていました。
これが次第に装飾的な意味を持つようになりました。
立派な｢卯建(うだつ)｣が裕福な家の象徴となっていきました。
｢卯建(うだつ)｣を上げるためには、それなりに費用が必要だったことから、「生活や地位が向上しない」「状態が今ひとつよくない」ということを【卯建(うだつ)が上がらない】と表現するようになったとされています。
2つ目は、｢うだつ｣を｢梲｣と書く場合の語源です。
｢梲(うだつ)｣とは、屋根の一番高い位置にある棟木(むなぎ)を支える柱で、屋根の重みを受け押さえつけられている部分です。
このことから｢梲｣は上から押さえつけられることの象徴となり、出世しないことを【梲(うだつ)が上がらない】と表現するようになったとされています。
また、｢梲(うだつ)を上げる｣は家を新築することを表します。
そのため「梲(うだつ)が上がらない=棟上げ(家の骨組みを最後まで作り上げること)ができない、つまり甲斐性なし｣が転じたという説もあります。
江戸時代の初期から建てられ始めたとされる「うだつ」。
有名なところは、「岐阜県美濃市」と「徳島県美馬市の脇町南町」です。
「岐阜県美濃市」は、江戸時代初期、小倉山城の城下町として発展しました。
長良川の水運を生かし、和紙の集散地として栄えました。
「徳島県美馬市の脇町南町」は、吉野川中流域で阿波特産の阿波藍（あわあい）と生糸生産で栄えました。
町並みとして現存しているところはとても少ない現状です。
【うだつ】の町並みの見られる上記2つの場所は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
ぜひ一度、本物の【うだつ】の町並みを見てみてください。
建物の建設技術が格段に向上した現代でも木造建築の多い日本では【うだつ】と同じように防火の役割を担っているものが多くあります。
建築基準法では、「飛び火（防火）認定」というものがあり、防火地域・準防火地域の建築物の屋根は防火に関する一定の技術基準を満たすこと及び大臣認定を取得すること等が定められています。
この規制は建築物の屋根の他ルーフバルコニー（階下に居室が設けられたバルコニー）にも適用されます。
モリエコで使用している防水材料も【飛び火（防火）認定】されたものを使用しています。
大手ハウスメーカーでの採用もされている信頼性の高い防水工法です。
屋上や陸屋根、ルーフバルコニーの防水工事をお考えの方は、ぜひ確認してみてくださいね。
昔から建物をそしてそこに住む人を守るために工夫されていた「うだつ」。
「うだつ」を使うことはなくても「うだつ」と同じように建物を守る方法はあります。
雨漏りから建物を守るため、防火性能を高めるため、一度建物の防水を見直してみませんか？
モリエコではバルコニーや屋上の防水工事はもちろん、外壁塗装や、屋上清掃なども承っております。
大切な建物を守るために、点検もかねて、ぜひご相談ください。
株式会社モリエコ
ことり
ぴーちくぱーちくお喋り大好き。
モリエコで産休、育休を取得し事務員として奮闘中。
