サクッと解決!【オーバーフロー】ってなに?

サクッと解決!【オーバーフロー】ってなに?

こんにちは!
モリエコ事務スタッフ、ことりです。

みなさん「オーバーフロー」って何かご存じですか?
建築用語では、バルコニーや洗面台など、水が溜まってしまう可能性のあるところにつけることがある排水設備なんです。
実はこの「オーバーフロー」雨漏りを防ぐために、とても重要な役割を果たしています。

今回はそんな「オーバーフロー」についてサクッと解決していきたいと思います。

※この記事はプロモーションを含みます。

困った時の辞書

まずは「オーバーフロー」を辞書で調べてみました。

「オーバーフロー」とは、“over flow”のことであり、あふれ出たものという意味の英単語です。

物理的なものでも、能力的なものでも、なにかがあふれ出してしまいそのあふれ出してしまった部分のことを指しています。

1.水などがあふれること。

2.余分な液体の放出口。排水口。

3.コンピューターで、四則演算の結果が取り扱い可能な最大値を上回り、正しく計算できなくなること。桁 (けた) あふれ。→アンダーフロー

4.人口・商品などの過剰。

建築用語の「オーバーフロー」 のため、水が溢れることと関係がありそうです。

「オーバーフロー」はどこに使うの?

「オーバーフロー」を使うのは、バルコニーや洗面台・トイレタンクなど、水が溜まる場所です。

今回は防水工事に関係のある、バルコニーを例にお話したいと思います。

「オーバーフロー」の役割

「オーバーフロー」の役割は、何らかの原因(排水口(ドレン)が詰まってしまった時など)で、ベランダに水が一定量溜まってしまった時に、屋内に溢れ出ないよう、安全に屋外に排水できるようにしておくことです。

滅多に使われることもなく、また、中途半端な位置についている事などから、設置の目的も知らない方も多いと思いますが、万が一の時に役に立つとても大切な排水設備です。

万が一の時って?

万が一の時……とは

・排水口(ドレン)が詰まってしまった

・ベランダの排水管(雨樋)が詰まってしまった

・想定外のゲリラ豪雨で雨水を排水しきれない

といった不測の事態でベランダに水が溜まってしまった時に、一定の高さ(窓のサッシ等)以上に水が溜まらないように設置されています。

どうして窓のサッシよりも下の高さに設置しないといけないの?

どうして「オーバーフロー」がサッシより低い位置に付いていなくてはいけないかというと、ベランダの開口部で1番低い位置なのが窓のサッシだからです。

見た目は、窓のサッシは鍵を閉めることで外部と密閉できるように思われがちですが、実は窓のサッシと防水は直接接着していません。

防水層の上に窓のサッシを乗せることで、窓のサッシが受ける雨水をベランダに排出できる仕組みになっています。

そのため、防水の高さで1番低い部分が窓のサッシ下になるため、窓のサッシ以上に水が溜まった場合、屋内に水が溢れ出てしまうことになります。

万が一の時でも、屋内に水が入らないようにするための「オーバーフロー」なので、必ず設置位置はサッシより低い位置にしましょう。

「オーバーフロー」は絶対必要?

1つの屋上・ベランダに、排水口(ドレン)が複数付いている場合は水が詰まってしまって排水できなくなるリスクは減るため、必ず付けなければならないわけではありません。

ですが、1ヶ所に1つしか排水口(ドレン)がない場合は万が一を想定して備えておくのもひとつです。

「オーバーフロー」は後からつけることはできるの?

防水工事の施工が終わってからの場合、せっかくの防水層に穴をあけて再施工することになります。

再施工は、既存防水と剥離する可能性が出てきてしまうため、どうしても「オーバーフロー」を設置する必要性がない限りはオススメしていません。

「オーバーフロー」は保険の意味も込めて、つける場合は最初から備えておきましょう。

「オーバーフロー」のサイズ

ドレンと同じ大きさが必要な訳ではありませんが、排水口(ドレン)が詰まってしまった場合の緊急時の排水経路のため、それなりの大きさが必要になります。

見た目を重視した小さいサイズの「オーバーフロー」を見かけますが、万が一の時に、必要な雨量を排水できるオーバーフローを選ぶことをオススメします。

「オーバーフロー」はどこに繋がっているの?

「オーバーフロー」はどこにも繋がっていません。

「オーバーフロー」に流れた水は直接そのまま排水されます。

「オーバーフロー」を直接、排水管(雨樋)に繋がない理由は、「オーバーフロー」が万が一の時に排水するためのものだからです。

万が一排水管(雨樋)が詰って排水できなくなったという事態を招かないためです。

排水口が詰まっているのではなく、その先の排水管(雨樋)が詰まってしまっていた場合、「オーバーフロー」から水が流れても結局、排水管(雨樋)で詰まってしまいます。

せっかく「オーバーフロー」が機能したのに、その先の排水管(雨樋)が詰まっていたせいで屋内に水が浸入してしまっては、元も子もありません。

そのような事態を起こさないために、敢えて「オーバーフロー」は排水管(雨樋)と直接繋がない仕組みになっています。

「オーバーフロー」のまとめ

・「オーバーフロー」の役割は、排水口(ドレン)が詰まってしまって水が流れないなど、万が一の時に屋内に溢れ出ないように安全に屋外に排出してくれる排水設備のこと

・屋内に水が溢れてしまうことを防ぐために取り付けられている位置は、排水口(ドレン)より上で窓のサッシよりも下

・「オーバーフロー」は排水口(ドレン)が2ヶ所あるなど、排水できなくなるリスクが少ない場合は必ず付けなければいけないことはない

・「オーバーフロー」は万が一の時に排水口(ドレン)の代わりに排水する設備のため、排水口(ドレン)と同じまではいかなくても必要な水量を排水できるサイズがオススメ

・「オーバーフロー」はどこにも繋がっていない、水が流れるとそのまま外に排出される

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ことり

株式会社モリエコ

ことり

ぴーちくぱーちくお喋り大好き。
モリエコで産休、育休を取得し事務員として奮闘中。

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