- コラム
こんにちは!
モリエコ事務スタッフ、ことりです。
2023年4月1日に自転車に乗る際のヘルメットの着用がすべての人を対象に努力義務化されてから1年。
ヘルメットをかぶって自転車に乗っている人がチラホラ見受けられることが増えましたが、みなさんの地域ではいかがでしょうか。
あくまで努力義務なので罰則はありませんが「かぶった方がいいのかな?」と考えておられる方も多いのではないでしょうか。
今回は努力義務化から1年、着用率のお話です。
警視庁は、令和3年に起きた自転車が関係する事故は全国で6万9694件と発表しています。
全交通事故の約22.8%を自転車が関係する事故が占めています。
この割合は年々増加傾向です。
また平成28年から令和3年の5年間で2145人の方が自転車が関係する事故で亡くなられています。
このうち6割が頭部の致命傷が原因でした。
実際の自転車事故で頭部にどれくらいの衝撃がかかると思いますか?
JAF(日本自動車連盟)が自転車同士の衝突事故を人形を使って再現した実験があります。
ヘルメットを着用した状態と着用していない状態で頭部の衝撃を比較すると、直用していない場合の衝撃は約17倍になることがわかりました。
また警視庁は、ヘルメットを着用していなかった場合の致死率は、着用していた場合の2.6倍になると発表しています。
着用していないと頭蓋骨を折るなどの大けがに繋がり、亡くなるリスクが大きくなってしまいます。
ところで改正道路交通法の施行により、2023年4月1日から年齢を問わず自転車利用時のヘルメット着用が努力義務化されたのですが、どのくらいの方がご存知でしょうか?
施行から1年、au損害保険が全国の自転車利用者の20歳から69歳の男女1万5381人を対象に、自転車利用時のヘルメットに関する調査が行われました。
自転車利用時にヘルメットを着用しているかの調査では「いつも着用している」(12.5%)と「ときどき着用している」(9.1%)を合わせ、「着用している」と答えた人は21.6%でした。
昨年(10.4%)に比べ11.2ポイント上昇したが、約8割が着用していないことがわかりました。
都道府県別の着用率はどうなっているのでしょうか?
1位:長崎県 48.7%(前年度比24.7ポイント上昇)
2位:長野県 37.1%(同15.6ポイント上昇)
3位:愛媛県 36.2%(同16.5ポイント上昇)
長崎県は前年度からの着用率アップも全国トップでした。
道路交通法63条の11により保護者が着用させる努力義務のある13歳未満の着用率は63.1%です。しかし、このルールを知っている保護者は32%にとどまっています。
モリエコでは高所作業や足場工事など工事内容にあわせて、必ずヘルメットを着用しています。
現場作業で使用する工事用ヘルメットは、すべて厚生労働省の「保護帽の規格」に準じて作られています。
「保護帽の規格」の中には「保護帽の使用区分」というものがあり、作業内容に応じた工事用ヘルメットを被らなければなりません。
また足場を使用した高所作業では安全帯を使用しています。
ヘルメットは違いますが、自転車のヘルメットと同じ命を守るために着用しています。
車のシートベルト装着が義務化されてから死亡率は大きく下がりました。
自転車事故で亡くなる方を減らすためにヘルメットも義務化すべきという考え方があります。
また子どもは大人を見て育ちます。
周りの大人が当たり前にかぶっていれば、子どもたちも自然にかぶるようになるのではないでしょうか。
少しずつ意識が変わっていけば、守れる命も増えるのではと思っています。